INFORMATION 診療・手術案内
白内障手術におけるこだわりの器械・器機
白内障手術といっても素手でやるわけではなく、我々眼科手術医は実に様々な選択肢の中から自分に合った器具、ポリシーに合った器具を選び使用しております。現時点での、私の武器達を紹介させていただきます。
Maniスリットナイフ2.5mm弧状
このメスは角膜切開創を作成する際に使用いたします。
切れ味は抜群で、きれいな創ができます。眼科手術器具全てに共通していえることですが、非常に繊細であります。
全て新品を一回のみ使用して捨てております。要するにディスポです。リサイクルを良しとする現代社会に逆行するようですが、生身の人間を触るメスですので、そんなことは言っておられません。
平成19年頃は、2.75mm切開から手術を施行しておりましたが、この数年の間に器機が進歩し、現在では2.5mm切開創より効率の良い手術が可能となっております。創口が小さくなった分、術後感染症のリスク、及び、術後の医原性乱視の軽減が図れます。
Asico 三好チョッパー
これは、水晶体の核を割る時に使用する器具です。
その名の通り、白内障手術者として世界的にも有名な三好輝行先生(広島県福山市)が開発されたものです。三好先生のクリニックで手術を初めて見学させていただいたとき、かなり衝撃を受け、私は白内障術者として生きていく決心を固めました。最初は三好先生のような手術をしたくて、使っていたのですが、今はもうこれなしでは白内障手術をするのがイヤなくらい愛用しております。先端に少し角度がついているのが特徴で、硬い核でも容易に分割可能です。
M.E.Technica 稲村氏カプスロレキシス鑷子
これは、約5μmの厚さしかない水晶体前嚢を円形に切開する(この工程をCCCと言います)際に使用する鑷子(セッシ)です。この鑷子を用いるようになってから、CCCの成功率はほぼ100%になりました。
M.E.Technica 八重氏マイクロ虹彩セントウ
これは、散瞳不良例(散瞳薬を点眼しても、ほとんど散瞳しない方)などの難症例白内障手術に非常な威力を発揮する剪刀です。シャフトの先端が0.6mmと非常に細く、抜群の操作性を誇ります。白内障手術の世界では、おそらく大ヒット商品になっていると思います。
TOMEY社 前眼部OCT CASIA2
こ前眼部OCTとは、角膜から水晶体後面までを1度の撮影で詳細に観察できる当院にとっては無くてはならない検査機器です。例えば、通常の角膜形状解析装置では、角膜前面のカーブだけを検査し、後面(裏側)のカーブはある一定の定数を掛け算するだけで、その方の角膜乱視を出してくるのですが、このマシンは、前面も後面も実測し、そのデータを表示してくれます。その結果、白内障手術において、より正確な乱視矯正が可能となります。また、LASIK、ICL等の屈折矯正手術、円錐角膜の治療においても絶対に欠かせないマシンとなります。
Carl Zeiss社 光学式眼軸長測定装置 IOL master 700
通常、白内障手術時に挿入する眼内レンズ度数の計算は超音波Aモードという機器を用いますが、このIOLマスターはそれよりも更に精度が高く、患者様の希望される術後屈折度数に、非常に高い確率で合わせることができるようになりました。当院では、超音波AモードとIOLマスターを両方駆使し(検査料はAモード測定のみの場合と同じです。)、術後の見え方にご満足いただけるように細心の注意を払っております。
TOPCON社ウェーブフロントアナライザー KR-1W
近視・遠視・乱視以外の屈折異常を、高次収差(=不正乱視)と言います。その高次収差の測定を可能にしたのがウェーブフロントアナライザーです。
この器械を使用して、非球面レンズを使用するか、球面レンズを使用するかを決定したり、多焦点眼内レンズの適応、乱視矯正眼内レンズの適応及び術後の評価を行います。
質の高い白内障手術を提供するために、必須の器械であると考えております。
手術器機
ALCON社 超音波白内障手術装置 CENTURION
現在、最新の白内障手術装置です。Active Fluidics™テクノロジーによって、術者が選択した眼内圧(IOP: Intraocular Pressure)を維持し、前房の安定性を飛躍的に向上させます。また、新たに改良されたソフトウェア、チップ、スリーブのデザインによりトーショナルフェイコのパフォーマンスがさらに向上し、手術効率が更にupしました。
ALCON社 超音波白内障・硝子体手術装置 CONSTELLATION
現在、硝子体手術マシンの最高峰です。手術顕微鏡Proveo8に設置している広角眼底観察システム(BIOM OCULUS社)を併用することによって、より安全で効率的な手術が可能となりました。
白内障手術について
白内障手術をご希望される方へ
白内障手術をご希望される方は、まずはお電話かメールでお問い合わせください。
まずは診察させていただき、手術適応かどうかを判断いたします。
随時行っております白内障術前説明会の日にご予約ください。
※散瞳検査をさせていただくこともあるため、念のため、公共交通機関等でお越しください。