COLUMN 院長コラム

眼底三次元解析装置 OCT導入について

皆様、ご無沙汰しております。またもや前回のコラム更新から2か月が経ってしまいました。少しずつ秋風を感じるようになってきた今日この頃、皆様はいかがお過ごしでしょうか?

この夏はお盆期間中も診療を行っておりましたが、外来患者数はともかく、お盆のある週の手術日(8月11日月曜日)には9人も手術を受けて頂きました。昨年はお盆休みがあるからとその週は手術を施行していなかったのですが、特にバリバリと仕事をしておられる患者様からすると、休みが取りやすいので好評だったようです。幸い当家のお墓は近所ですし、どうせお盆に休暇をとって旅行に行っても混雑しているのは明白なので、来年以降もお盆期間の手術及び診療は継続していく所存です。

この2か月間の変化としましては、まずこのホームページに若干の内容を加え改装致しました。具体的には眼瞼下垂ページの充実と5月の医院改装の紹介2008年度上半期(1月~6月まで)手術成績の公開です。更に医師紹介の欄に、これまで新聞や雑誌に掲載された原稿の情報も提示するように致しました。ホームページも少しずつ充実させて行きます。

診療面でのトピックはトプコン社のOCTを導入致しました。

OCTとは日本語で言うと光干渉断層計(optical coherence tomograph)。ひらたく言えば近赤外線を利用した眼底の検査機器で、これまで行えなかった網膜の断面の観察が出来るようになり、網膜疾患、特に黄斑部病変の診断が今までとは比較にならないほど早期かつ正確に下せるようになりました。

今までなら「わからんな~。もう少し様子を見てみましょう。」と経過観察にしていた患者様が、OCT導入後は早期に的確な診断がつき、硝子体手術を施行して視力回復して頂いた方もおられます。当院が力を入れている白内障手術に関しても、術前にOCTでしっかりと黄斑部疾患の検索をすることにより、術後視力の予想精度が更に高まりました。視神経も断層像で撮ることにより緑内障のスクリーニングも可能です。
トプコン社製のOCTは(やや専門的ですが)フーリエドメイン方式によって極めて短時間で撮影できるので、患者様の負担もほとんどなく非常に良い器械です。検査代金は、3割負担の方で600円、1割負担の方なら200円程度です。

更に質の高い眼科医療を提供出来る設備にグレードアップしたと自負しております!

次回のコラムは内輪の話になりますが、当院就業規則の改訂に伴い、医療法人社団新緑会の基本方針を追加しましたので、そのお話を書きたいと思います。