COLUMN 院長コラム

医院改装工事と、緑内障に対する新しいレーザー治療

医院改装工事について
現在、ゴールデンウィークの真っただ中。皆様はいかがお過ごしでしょうか?
当院は昨年に引き続き、今年も改装工事。今もすぐ下でドンドンガラガラやっております…。

今年の改装工事の目的は、
空調の整備
昨年4月から帰ってまいり、実際に1年間診療をして一番感じたのが空調設備の老朽化でした。要するに冬、エアコンの効きが悪く非常に寒かったのです・・・(^^;)。昨年12月に行った患者様アンケートでも、同じことを感じておられる方が多かったので、空調設備のアップデートをすることに致しました。

手術場の改装
昨年、手術場の空気清浄度を高める工事を致しましたが、今年は手術場自体を綺麗にリニューアルいたします。照明や壁を新しく変え、よりリラックスして頂けるような手術場にします。更に、今までも手術時の映像を、ご希望の方にはDVDにしてお渡ししておりましたが、今回、患者家族の観察室を設け、ご家族の方が手術の様子を見て頂けるように致しました。無理に「見ろ!」という訳ではございませんが、密室とも言われる手術中の状況をオープンにしておりますので、更に安心感を得て頂ければと思います。

リカバリールーム(回復室)の新設
今まで当院は、手術前後の患者様には、入院室に入って頂き、ベッド上で準備や説明をしておりました。今回、リクライニングチェアーを並べたリカバリールームを新設し、手術前後の時間をゆったりと過ごして頂けるように致します。(※当院では日帰り白内障手術を【日帰り入院手術】として行っておりましたが、これに伴い【日帰り外来手術】にいたします。患者様にとって何ら変わりはなく、今後も入院しての白内障手術は可能です。これに関しては次回のコラムで詳述致します。)

男女別トイレの新設
患者様アンケートに結果、この要望も多かったため、2階部分に新たに男女別のトイレを新設致します。
その他にも、看板の新調など色々ありますが、今回の改装により更に良い医院になり、たくさんの方に喜んで頂ければ幸甚です。

緑内障に対する新しいレーザー治療
今回のコラムはもう一点、「緑内障に対する新しいレーザー治療」に関しても触れさせて頂きます。

新しい治療は、「選択的レーザー線維柱帯形成術(SLT)」と言います。線維柱帯とは、目の中にある水(房水)の出口のことです。この部分はメッシュ状になっており、水が出ていく際に抵抗があります。簡単に言えば、お風呂場の排水溝に髪の毛などが詰まっていたら、非常に水の出が悪くなりますよね?詰まった髪の毛を取り除くと、再びスムーズに水が出ていきます。目の中に置き換えると、水の出が悪くなれば眼圧が高くなるということです。この治療はわかりやすく言うと、排水溝にあたる部分にレーザーを当て、排水溝をキレイに掃除する事によって、水の出を良くし眼圧を下げるという事です。

実は線維柱帯にレーザーを当てて眼圧を下げる治療は前から存在しました。ただ、今までのレーザーは、目に与えるダメージが強く複数回照射出来ない点、効果が不確実な点がネックとなり、それほど施行されておりませんでした。今回の新型レーザーは選択的に必要な部分だけに必要最小限のレーザーを当てる事ができるので、複数回施行することも出来ます。当院では、4月よりSLTに対応した最新レーザーを導入致しました。


緑内障の方は、このレーザーを受けることにより眼圧が下がれば、点眼薬から解放される可能性がありますし、コントロール不良の方でたくさんの緑内障点眼薬を処方されている方は、点眼薬がなくならないまでも点眼薬の種類を減らす事が出来ます。観血的な手術が必要と言われている方でも、レーザーにより眼圧が下がれば手術を受けなくても良くなる可能性が出てまいります。

既に、何人かの方に施行いたしましたが、レーザー中の痛みなどもなく、患者さんには非常に好評です。
緑内障の病型によっては、このレーザーの適応にならない方もおられます。ご興味がおありの方は、遠慮なく当院にお問い合わせください。