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飛蚊症レーザー治療

飛蚊症とは?

眼の中は、透明なゲル状の硝子体という物質で満たされています。硝子体の成分は時とともに変化し、一部にしわのようなものができます。すると、この部分が濁ってその影が網膜に映り、視野の中で黒い点のように見えてきます。また、網膜剥離など、病気が原因となっている場合もあります。

飛蚊症(ひぶんしょう)

飛蚊症レーザー治療(LFR)とは?

LFR(;Laser Floater Removal)は、2012年ごろより欧米を中心に普及した治療法で国内では2016年に医療機器として承認された新しい治療です。本来なら透明である硝子体内に浮かぶ浮遊物(混濁)に、非常に短い時間(3ナノ秒; 3/10億)の特殊なレーザー光線(YAGレーザー)を当てる事により混濁を蒸散・破砕します。
混濁が非常に小さく顕微鏡下では確認できない混濁や、混濁の位置が網膜や水晶体に非常に近接した場合など、LFRの対象にならない飛蚊症もあります

どのような場合にレーザー治療が必要か?
レーザー以外の治療法は?

飛蚊症が起こる原因として主に目の病気(網膜剥離など)が起因する病的飛蚊症と硝子体の加齢性変化が起因する生理的飛蚊症があり、病的な飛蚊症の場合はまず、飛蚊症の原因である病気の治療が優先されます。生理的な飛蚊症に関しては以下の3つの選択肢を提示することが出来ます。

①は無治療(経過観察)です。
②はレーザー治療です。詳しくは下に説明いたします。
③は硝子体手術です。これは外来で行うことはできません。眼球へ3つの小さな切開創を作成し、眼球内を照らす照明器具・灌流・硝子体カッターハンドピースを挿入して飛蚊症の原因となる硝子体混濁を直接切除・吸引する手術です。 効果的ではありますが、観血的手術であり、正常な硝子体も切除する為、合併症のリスクは比較的高くなります。

レーザー治療はどのように行われるか?

麻酔の目薬をしたあとにレーザー用のコンタクトレンズをつけて行います。 レーザー照射による痛みはありません。混濁の数や大きさ、硬さ等により異なりますが、一回の治療時間は10 -15 分程度です。必要に応じて後日追加の治療を行います。治療の為に事前に散瞳を行いますので治療直後は見えにくくなりますが、数時間で回復します。当日は特に安静の必要はなく日常生活に制限はありません。

【飛蚊症レーザー治療のコスト】

税込価格
片眼 150,000円
両眼 300,000円
  • 治療から1か月間の診療に関しては自由診療となります。
  • 自由診療期間中の追加照射は1回につき、片眼30,000円(税込)です。
  • 追加照射日から、自由診療期間が1か月間になります。
  • 追加照射の有効期間は、初回照射日から6か月です。

レーザー治療の危険性は?

十分な検査によりレーザー治療の適不適を見極めて行います。レーザー治療中に目を動かすことは正確な治療の妨げになります。また、施術は当治療に十分な知識と経験を持つ医師によって行われますが、不測な事態による誤照射等の可能性はゼロではありません。又、網膜損傷や外傷性白内障、眼圧上昇などのリスクは過去の報告にても低い確率ながら存在します。その際には適切な処置を当院にて行うことが出来ます。

最後に

私自身、実際に飛蚊症レーザーを施行してみるまでは、「飛蚊症は病気ではないので、治療対象にならない」と思い込んでおりました。多くの眼科医の先生方の意識は良く似たものだと推察しております。ただ、飛蚊症で悩み苦しまれている患者様は実際に存在しており、そのような患者様にレーザーを施行して飛蚊症の自覚が軽減されると、すごく喜ばれます。

飛蚊症を自覚されておられる方が全員この治療を受ける必要は当然ありませんが(私も飛蚊症を自覚しております)、もし悩まれておられたら当院にお問い合わせください。