COLUMN 院長コラム

2011年回顧と新年の御挨拶


新年明けましておめでとうございます!本年も何卒宜しくお願い申し上げます。

この院長コラムでの新年の御挨拶も5回目でございます。時の流れは早いですね。今年は、1月6日から診療開始ということで、いつもよりお正月休みを長く頂き、十分にリフレッシュ出来ました。皆様にはご迷惑をおかけしたかと思いますが、その後の働きで挽回いたしますのでご容赦くださいませ。

まずは報告ですが、昨年末、京都新聞社主催の「マイベストプロ京都」に「白内障手術のプロ」ということで、小生が登録されました。最近は、京都市内の患者様も徐々に増えてまいりましたが、浜大津は京都からのアクセスも抜群なので、お気軽にご相談くださいませ!

さて、昨年の手術実績はこのようになりました。

総手術件数が870件、うち白内障手術が679件、眼瞼下垂手術が122件でした。眼瞼下垂手術は執刀医の渡辺先生が海外に短期留学に行かれていた影響で、若干少なくなりましたが、白内障手術件数は増加し、総手術件数では昨年より30件ほどの増加ということになりました。

2011年の特徴は、最も頻度の高い手術合併症である「後嚢破損」が、明らかに少なくなりました。2007年以来2010年まで毎年0.7%台の頻度でしたが、昨年度は0.29%でした。2011年度上半期手術実績の際にも述べましたが、ここまであからさまに頻度が下がるのは、急に私の技術がアップしたと言うよりも、最新式白内障手術マシーン導入の成果だと考えます。今年は、更に合併症頻度を減らすべく、技術を研鑽していく所存でございます。

白内障手術に関しては、乱視矯正眼内レンズの使用例が約40件、遠近両用の多焦点眼内レンズ使用例が約30件と、昨年に比べて増加しております。これも時代の流れでしょう。今後もこのような付加価値の付いたハイテク眼内レンズを使用した手術は増加すると予想できます。

また、昨年のもう一つの特徴は、「その他」の手術に分類しておりますが、加齢黄斑変性症に対する、抗VEGF抗体薬の硝子体内注射が増加いたしました。

加齢黄斑変性症とは、異常な新生血管が黄斑部に生えてくることによって、重篤な視力障害を招く恐れがある疾患です。抗VEGF抗体薬とは、要するに「異常な新生血管を退縮させる効果」がある薬剤であり、これを硝子体内に注入することにより病状の改善を目指すという治療であります。

ネックは、非常に高額であること(3割負担の方で1回5万円以上)、何度も投与を繰り返す必要があること、この治療をしたからと言って必ず治癒するわけではなく、1/3の方が改善、1/3の方が維持、1/3の方が効果なし、程度の治療効果であること・・などたくさんございます。ただ、従来のように指をくわえて見ているだけでは悪化の一方を辿るわけですから、加齢黄斑変性症の患者様方にとっては、一筋の光明となる治療であることは間違いありません。ご興味がおありの方は、いつでもご相談くださいませ。

他には、翼状片手術も年々増加し、昨年は29件執刀いたしました。翼状片は遠方から来院される方も多いです。そろそろ、翼状片手術の累計件数も増えてきましたので、一度、結果をまとめてweb上で報告したいと思います。
では、本年も全力で診療にあたる所存でございます。何卒宜しくお願い申し上げます!