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院長コラム

「2011年上半期手術成績」の公表と、新たな網膜レーザー光凝固装置(トプコン社 PASCAL)の導入について 

現在は梅雨真っ盛り、今もシトシトと雨が降り続いております。福島の原発事故も一向に収束の兆しが見えず、政治もゴタゴタしております。節電問題も含め、日本全体が何となく、重苦しいムードに包まれている今日この頃、皆さまは如何お過ごしでしょうか?私は、自分の仕事を全うすることしか出来ませんので、相変わらず馬鹿でかい声を張り上げ、診療及び手術に勤しむ毎日を送っております。

さて、早いもので、本年も折り返し地点を過ぎました。毎年恒例となっている、1月1日~6月30日までの「2011年度上半期手術成績」を公開致しました。

昨年までは、右肩上がりで手術件数が伸びてまいりましたが、今年はさすがに昨年上半期とほぼ同数の件数でございました。総手術件数が424件(昨年同時期:427件)、うち白内障手術が324件(同:324件)、眼瞼下垂手術が70件(同:61件)でございました。

当院の精鋭揃いのスタッフ能力、及び、手術システムからすれば、決して、この数字が一杯一杯という訳ではなく、また私の体力的にもまだまだ件数を増やせる余地はありますが、外来を1診でやっているため、特に午前診の外来が飽和状態に近づきつつあります。8月からの新診療時間がうまく機能すれば良いなと自ら期待しております!!

白内障手術の成績ですが、324件施行して後嚢破損が1件(0.31%)と、術中合併症の確率が減少しております。個人的には、昨年導入した最新の白内障手術マシーンである、ホワイトスターシグネチャーのお陰であると感じております。

また、先進医療である多焦点眼内レンズや、乱視矯正眼内レンズを使用した白内障手術が徐々に増えております。これも時代の流れということでしょう。患者様のニーズは高まっており、それに伴い、眼科手術の世界も着実に進んでおります。

眼瞼下垂手術は、渡辺先生が海外留学中であった2月、3月はお休みさせて頂きました。手術希望の患者様には大変長くお待たせし、申し訳ございませんでした。4月及び6月は眼瞼手術日を2日設定致しましたので、現在はようやく落ち着きました。7月以降は、従来通り、月に1日の手術日でやっていきます。

「さて、報告が遅くなりましたが、この3月より、新しい網膜レーザー光凝固装置、トプコン社のPASCALを導入致しました。

PASCAL

まず、レーザー光凝固装置は、網膜にレーザー光を照射することによって、熱凝固を起こす器械です。ちょっと、おっかない器械だな・・・と思いますよね??

しかし、レーザー光凝固装置は眼科医の診療にとっては不可欠なものです。

網膜に穴があいてしまった場合(網膜裂孔)、レーザーで穴のまわりを取り囲むことによって、穴から水が入って網膜が剥がれてしまう、網膜剥離への進行を食い止める事が可能になります。

また、進行した糖尿病網膜症や眼底出血(網膜静脈閉塞症)になると、網膜に栄養を運ぶべき血管が詰まってしまっているため、そのまま放置していると、網膜が虚血状態に陥り、更に異常な血管(新生血管)が生えてきて、更なる出血を繰り返したり、特に糖尿病網膜症に関しては、増殖膜が張ってきて網膜を引っ張り、網膜剥離にまで進展する可能性があります。そうなる前に、虚血に陥った網膜をレーザー光凝固すれば、病状の悪化を食い止める事が出来ます。

という訳で、レーザー装置が必要である事が分かって頂けたと思いますが、従来のレーザーはご想像の通り、ちょっぴり鈍痛がありました・・。このPASCALは、レーザー1発あたりの照射時間が極短時間(20ms:0.02秒)ですので、ほとんど痛みは感じません(※個人差はあります)。そして、その特性を生かし、コンピューター制御で、一気に数発~数十発のレーザーを照射(パターン照射)することによって、今までよりもはるかに短時間でレーザー光凝固を完成することが可能になりました。要するに患者さんの負担がかなり軽減されるということでございます。ご興味がおありの方は、PASCALの紹介動画をご覧ください。

正直、一個人のクリニックで、このハイテクレーザー光凝固装置を導入している施設は少ないと思いますが、従来のレーザー器機との違いは非常に大きく、正に新時代のレーザーですので、迷いなく購入を決定いたしました。今後も引き続き、当院の診療レベルを上げるべく努力を重ねていく所存でございます。

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